「残月記」読了
読書明日から(今日だな)GWっていうタイミングで、やっと読了です。
(帯の文言が私の買ったのとは違ってます。)
帯に在る大森望さんの推薦言につられて買ったんですけどね。1本目の「そして月がふりかえる」は「あれ? なんだかちょっと違うな」って思って。更に「え? ここでおしまい?」っていう感もあり。
でもすごく、文章がリアルっていうか、肌にちゃんと伝わってくる感覚が不気味に気持ちよくて(矛盾してる? 確かに~(^^;))2本目「月景石」にも取り掛かり。
ラスト、表題作「残月記」はまさに大森さんの言う通り! でした。
「かくも苛烈で静かな恋愛小説がかつてあっただろうか」
黄色は見づらいですけど…黄色じゃなきゃ、ダメなんです。「残月」ですから。
ディストピア、です。2019年に雑誌に載ったものですから、コロナ禍も、ましてやウクライナのこととかもない時点ですが、既視感、凄いです。
その上での、この物語、この描写、この思い。
構成の巧みさとか、ミステリー要素とか、先に進まずにはいられない迫力もすごい。
とある登場人物が詠んでいた本の中に「1984年」や「侍女の物語」が入っているのだけれど、読者がそれらを知っていることを前提にしている感じも「おおっ」って、思って。でもそれらとは違うエンディングの心地よさっていうか、希望…っていうのとはちょっと違うけど、うん。愛・・・かな? それが、ある。読後感があったかい。
そうか。「ひとめあなたに・・・・・」だ。
何のこっちゃ? と思った方。読んでみてください。両方とも。
明日からのGWで、どのくらい積読本に手を付けられるか?
これ↓は、行きたいな。