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いい男(はあと)その1 熊川哲也

娯楽教養
08 /27 2005
文京シビックホール Kバレエカンパニー 放蕩息子他
S席 15,000円

昨年のドンキホーテ以来の熊哲。
昨年末からはもうちょっと若くていきのいいの(中川くんのことね)にはまっちゃってたし、まさやんのツアーもあってほんとに久しぶりにあの肉体に、オーラに出会えました。

第一部はパッシング・ヴォイス
熊哲振り付けの小品集。今度のくるみ割りでも熊哲の代わりに主演を(2度だけだけれど)踊る芳賀望くんがやっぱり目立ってました。顔も体つきも、好み。自分のあとを任せる人材として育てているところかな?

振り付けの方法とかよくわからないけれど、パッヘルベルのカノンなんてよく知られた曲でああいうイメージがわいてきて、物語のある踊りに仕上げるってどういう思考回路なのだろう? 歌を作るのも「どんな思考回路、ってか感性?」って思うけれど、振り付けって言うのもそう思う。空から降ってくるのかな?湧いてきちゃう?踊り手としての熊川くんはもう文句なく凄いけど、振り付けも凄いと思う。
ゆったりとしたクラシックなのに振り付けにはビートがあるんだよ。あ、もちろんクラシックバレエの基本に忠実にやっていてロックとかジャズのリズムになっているわけではないよ。ただね、ポイントポイントでとまるでしょ?動きが。決める、と言ったほうがいいのかな?そこにね、ビートを感じるの。決めるポイントの作り方に、ビートを感じた。流れるような、たゆとうような振り付けもダンスもいいけれど、クラシックなのにビートを感じる振り付けはとっても気持ちよかった。

第二部。シンフォニック・ヴァリエーション 振り付け サー・フレデリック・アシュトン
ここでも芳賀くんの素敵な体が舞っておりました。
ピアノソロを担当した高橋理沙さんがカテコで舞台に上がって拍手を受けていました。「言葉」のないバレエだからこそのことだけれど、音楽の大切さ、重要性を踊り手自体が尊重していることがよく分かります。

そして第3部。
放蕩息子 振り付け ジョージ・バランシン
放蕩息子 熊川哲也  サイレーン 中村祥子
舞ってました!の、熊川主演作品。
いつものことだけれど登場しただけで、場の空気が変わる。最初の跳躍で、客席のため息を誘う。まったく軸のぶれない回転に、音のしない着地に(あんだけ高く跳んでるのに!)あの人の周りだけ重力がおかしくなってるんじゃないかと、いつものように思う。そして、33歳になってもそうやって変わらずに踊り続けるためにどれだけの努力をしているのか…。気が遠くなる。

物語は。父親のもとを出奔した放蕩息子がサイレーンに惑わされて、楽しい思いもするけれど、最後には痛めつけられて身ぐるみはがされて(!)、命からがら父親のところに帰り着く。父親は、そんな息子を許し、暖かく抱きかかえて家に迎え入れる。って、45分ほどの内容なんですが。
サイレーンにたぶらかされているところがね、かわいい まだ女の扱いに慣れていない20代前半くらいの設定でね。いいようにあしらわれちゃってるの。すんごく難しいテクニックとか、体力的にハードな踊りもあるんだけれどそれよりも、サイレーンに翻弄される熊川くんがかわいくてかわいくて。追っては逃げられ、諦めかけると近づいてきて…表情までうぶな男の子の表情で。日本で一二を争うナルシストとは思えないかわいらしさ。役者ですよ、ほんとに。

そして!!! 身ぐるみはがされるの!!! 上半身裸。アクセサリーも奪われ。下は、ひざ上の白のぴったりしたパンツ。タイツ?だけ!!! 背筋、側筋、腕、くび・・・その筋肉が美しい。

痛めつけられたあとに、柱に見立てた大道具に寄りかかってしばらくじっとしているんだけれど、そこには熊川くんの汗のあとが!! なんかね。色っぽいって思った。生身の人間の汗。何処か遠いところにいるような存在の、人間じゃないんじゃない?って思われるような雰囲気の熊川くんが、人間なんだと生々しく感じることができたから。

まともに立ち上がれないまま、下手袖にいざってはけて暗転。再登場時は、もっとせくしぃなお姿。黒パンツ(ズボンの意味の「ぱんつ」ではありません)に、竿頭着(頭からすっぽりかぶる布切れ)、足には編み上げのように黒紐を巻きつけて。せくしぃ。お尻のライン、足の筋肉…鍛え上げて、しなやかに身にまとった踊るための美しい筋肉。いいもの見せていただきました。

でもねえ。できがよければよいほど物足りなくなる。45分では。全幕ものの主役・・・くるみ割り人形チケット取れば良かった。まさよしくんのライブとスケジュール重なってしまうから、楽しか行けないんだけれど、カナケン…行きたかったなあ。完売だよ。オクでは幾らになるかわかんないし…再演してくんないかな、早い時期に。

ああ、もうこんな時間。
いい男その2は明日。もちろん、山崎まさよしくんのことですが…

コメント

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Ciderママです。
行ってきました、観てきましたナマ熊川氏。
・・・素晴らしい。
初バレエ鑑賞だった私、詳しいことは良く分かりませんが凄かった。鳥肌立っちゃったくらい。
正直、第一・ニ部では軽く眠りに誘われていた私(あぁ…すみません)ランチで満腹の上、薄暗く心地よい音楽につい。
でも、第三部では釘付け!
いいもんみせてもらいました。ごちそうさま。
チケットをプレゼントしてくれたお義母さんに感謝でした。(しかもS席)
ひとつ心残りは眼鏡(普段はかけてない)を持参しなかったこと。サッカー(観戦)の時もいつも忘れる。
やれやれ・・・

まさに「いいもん」ですよね

お義母さまからのプレゼントだなんて素敵!
熊川さんは誰が見ても大変わかりやすく「素晴らしい」。これって、凄いことですよね。難解な芸術を、小難しく語るなんて面白くもない。
すごーい(はあと)って、素直に思えるわかりやすい凄さっていうのが一番凄い!なんて、思います。

バレエのチケットって高いけれど、今度はお義母様を誘って一緒に行ってみてください。眼鏡持って(^。^)

はじめまして!TBさせていただきました。
Kバレエの「くるみ割り人形」を見てきましたのでブログに書いてみました。
よろしかったら覗きに来てくださいネ。

ただ愛情のなせる業か?文才の無さか?長文になっておりますのでご了承ください(笑)

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