ナショナル・シアター・ライヴ 『フランケンシュタイン』【A】【B】

演劇
11 /09 2014
英国番ゲキシネとでも言いましょうか。ロンドンにあるナショナルシアタ―で上演されたお芝居をLIVE録画してそれを映画館で観る。というものです。究極のダブルキャストっていうか、去年日本でもモーツアルトでやった「とっかえっこ」出演のお芝居。

『フランケンシュタイン』の見どころは、なんといってもベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラーによる、フランケンシュタイン博士とクリーチャーのダブルキャスト!
B.カンバーバッチは「両方の役を演じることで、各々の役を客観的にとらえられ、心情もより深いところまで理解できるようになった」と語っています(公式パンフレットより)。


週末だけの上映で、しかも1日1回か2回しかやらないという厳しいスケジュールでしたが頑張りました!
上映スケジュールはこちら 14日~16日がラストです。


11月2日に川崎で【A】博士バージョン、昨日市川で【B】クリーチャーバージョンを観てきました。実は今日、もう一回博士バージョンを観に行きたかったのですが、さすがにそうすると仕事が終わらないということで諦めました。(でもぉ。観に行かなくても結局終わんなくてぇ。えいやっ! って放り投げてこれ書いてるっていうわけです(/_;))

お話はあのフランケンシュタインです。フランケンシュタイン博士が、人造人間(クリーチャー)を作って…というやつ。原作も、大昔に作られた映画も観たことないんで設定以外は全く分かんなかったんです。
だから前半クリーチャーの芝居が続いているときは「フランケンシュタイン博士は、どうやって出てくるんだ?」「二人、というか、一人と1個というか…の関係はどうなっていくんだ?」って、演技の迫力に押されながらもけっこう?が頭の中に連なっていたんです。

でも、クリーチャーの哀しみと怒りの中で彼らが再会したあとはもう一気に、エンディングまで行きました。(エンディングがああなるのはナショナルシアターのオリジナルなんでしょうか、ね?)面白かったです。面白かったから、別バージョンも観に行こうと思ったわけです。
で、それぞれがそれぞれに面白かったです。カンパーバッチのクリーチャーは無垢な感じがより強くて、かわいらしかったですし、ミラーの博士は冷徹で天才の自負とプライドをより強く持っていると思いました。逆バージョンの方が【A】なわけですから、カンパーバッチが博士、ミラーがクリーチャーなのが、はまり役というか世間の期待通り! なのだと思うけれど(アッキーモーツアルト、山本サリエリのようにね。こちら)だからこその逆バージョンのおもしろさが際立つというかね。

何が違うってわけでもないのよ。セリフも動きも基本はみんな同じなのだから。でもやっぱり明確に違うんだよね。
生で観たいなあ、と思ったし、日本で日本人で日本語でやれないかなあとも思った。ストレートプレイだけれど、翻訳して何とかできないかなあって。いい役者、日本にもいっぱいいるんだし。うん。

あ、でも。
そのまんま翻訳じゃ無理っていうかさ、笑いの感覚が理解できないところがたびたびあって。LIVE録画だからお客さんの声入っているんです。拍手も咳も笑い声もそのまんま。で、「え、今なんで笑ったの?」って思うところがたびたびあってね。
そんで、劇中に引用されて出てくる「失楽園」(ミルトンの方だよ、もちろん)。字幕なんでカギかっこがついて「ああ、引用なんだ」ってわかるけど、音声だけではわかんないよね? お芝居を見に行くようなイギリス人はあれらのセリフが出てきたときに、それが失楽園の引用なのだとすぐわかる人々であるという前提で脚本は書かれているわけでしょ? 日本じゃ、それ無理じゃん? でもパラダイス、楽園、そして失楽園は、欠くことのできないキーワードで。
だから、日本でやるとしたら…難しいだろうねえ。形だけなぞってもダメだしねえ…。

今週末もう一回、っていうのが無理なので(草津~♪)3度目のアンコール上映を期待して、他のお芝居も観に行っちゃおうかな~と、空きのないスケジュール帳を眺めるのでした。

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