二分割幽霊奇譚 講談社文庫 初版¥400

読書
08 /12 2017
この表紙のやつなんだけれど、もう絶版なんでしょうか。新品の値段がありません。

いろいろ素子さんの本を読み返しているけれど、これ、めっちゃラブストーリーだったのね。モグラとミミズと、左右に分かれた半身の幽霊・・・っていう印象はあったのだけれど。もうめっちゃ! ラブストーリーです。手嶋さんと出会ってちゃんと恋愛している21歳の素子さんの感情が渦巻いているっていうか、ね。

「じゃ、行くか」
「おう」
 こう言ったから、すぐ穴に入るかと思ったら。山科、苦笑いうかべて、ふり返る。
「何だよ」
「女の子が、“おう”もないもんだ」
「へっ。るせっ」
 軽く、山科けとばす。あいつが、穴の中にはいっちまったの見届けてから、ほんとに小声で――絶対、あいつに聞こえないような小声で。
「はい」



山科っていうのが、まあ主人公の恋愛対象になっていく人。「おう」って答えているのが主人公の、中2まで男だった、そして今は女の礼子さん。いろいろな事情はあるのだけれど、とにかく今は女の子で、女の子としていわくつきの「第13あかねマンション」に住んでいるっていう設定。その礼子さんの、礼子さんと山科さん(二人とも国立の芸術系の大学で絵を描いている)の不器用だけれどとても誠実な恋愛物語。ラブストーリー。ちゃんとSFだけれど、ね。

そう言えば、ネプチューンだってラブストーリーだし。グリーンレクイエムも「ラブ」が物語の始まりだもんね。
明日から3泊4日の実家暮らし。お仕事DAYが丸1日入るけれど「盆に世間は動かない」から、4冊ぐらい行けるかな? 若い若い素子さんの本も1~2冊持って帰ろ(^。^)

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